ビジネススキル
プロジェクトで計画作成といえば詳細なWBSに基づく日程計画やリソース計画というイメージが強いですが、私はこれらを「詳細計画」と呼び、計画作成フェーズの後半に位置付けています。これに対して、フェーズ前半に位置付けているのが「全体計画」です。 全…
私たちが目指したのは、計画に対する意識改革でした。 改革の成功に向け、私たちは3つの改革方針を打ち出しました。 プロジェクトマネジメントの基本行動(=計画基本行動)を定着させる。 口で諭す代わりに行動で躾ける。 各人の働き方を、プロジェクトマネ…
今回は、私が問題プロジェクトのリカバリーに入ったときの実話です。 それは途方もない予算規模の大型プロジェクトでした。 契約が完了した時点で、このプロジェクトに許された開発期間はかなり厳しいものでした。このような状況下では、計画軽視の人々が幅…
いまや多くの業界がグッドイナフ(Good Enough)に直面しています。グッドイナフとは、製品の機能や性能が向上して顧客の要求レベルを上回った結果、市場全体が「今のままでいいや」と考えるようになった状況を指した言葉です。私は、20年ほど前、マイクロソ…
私の本職は企業相手のビジネスコンサルティングなわけですが、その中身はさまざまです。事業立ち上げや事業計画作成などのお手伝いが多いですが、馴染みのお客様から不調事業の立て直しを頼まれることもあります。 このときもそうでした。 以前に事業立ち上…
プロジェクトマネジメント基本行動定着活動については、これまでも何度か取り上げてきました。この活動をスタートした背景には、プロジェクトの問題を早期発見することでプロジェクトに起因する事業問題を未然に防ぎたいという組織の思いがありました。問題…
計画力を強化すればするほど、進捗会議を通じて問題を早期に顕在化できるようになります。ところが、問題を抱え込んでいる組織では、せっかく顕在化したこれらの問題をうまく解決できていません。 問題がエスカレーションされず、途中で消えてしまう。 誰も…
今回は前回に続き、プロジェクトマネジメントを例にとって、私がどのようにして計画を躾けているのか、その方法について紹介します。 そこには「Microsoft Project」と「基本行動」が深く関わっていました。Microsoft Projectを日常的に活用させることでプロ…
ガバナンスの効いている組織では、変革の多くはトップダウンで行われます。現場の納得感よりも組織の利益が優先されますし、現場もそれを理解しているからです。欧米企業や外資系企業が短期間で変革を成し遂げられるのはこのためです。 しかし、このやり方で…
私は外資系企業に勤めた経験があります。そこは、ガバナンスが前提の組織でした。戦略やさまざまな変革施策、目的意識や目標設定、働き方に至るまで、組織によって敷かれたレールの上で行動していました。 外資系企業の日本法人で働いていた人たちの大半は日…
計画軽視という言葉を「走りながら考える」と言い換えるとどうでしょうか。 計画軽視の自覚がない人も、これならピンとくるはずです。 走りながら考える、そんな仕事のやり方が普通に行われている日本の組織をたくさん見てきました。彼らは、目の前の作業に…
ビジネス感覚に欠けた現場には、味のしなくなったガムを噛み続けているエンジニアがいます。もちろん、本当に職場でガムを噛んでいるわけではありません(汗)。すでに要求を満たす成果を生み出しているにも関わらず、それを「ああでもない、こうでもない、…
現場は悪気があるわけではなく、無計画に行動し、自分のペースで仕事をします。 コスト意識の低い現場では、これがコストオーバーランに直結します。 今回は、前回の内容をさらに掘り下げます。 プロジェクトにおける計画の欠如は、往々にしてコストオーバー…
現場はプロ集団です。プロは自分のペースで仕事をしたがるものです。 その様子は無邪気そのものです。 彼らには微塵の悪気もありませんが、計画的に物事を進めたい私たちにとって、これはかなり困りものです。 現場はこう言います。 「積極的に仕事をして何…
私は計画のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現します。 O 俯瞰する(overlook) D 決める(determine) I 想像する(imagine) S 構造化する(structure) Q 問い掛ける(query) O、D、I、Sについてはすでに説明しました。 今回は「問い掛ける(qu…
計画を立ててそれを実行に移す。 簡単そうに思えますが、ビジネスの現場では簡単ではありません。 なぜなら、ビジネスの現場では、現状を打破しなければゴールを達成できないことが多いからです。 私たちは、計画を立てる段階から、現状を打破することを前提…
4回目の今回は目標設定の話の最終回です。 トップダウン型で目標設定する場合の具体例を、目標設定のプロセスに沿って見て行きましょう。 今回も、例としては事業計画を取り上げます。 中身に入る前に目標設定の流れを復習しておきます。 目的を理解する 目…
3回目となる今回も、目標設定の話の続きです。 1回目では、パフォーマンスを向上したいなら計画よりも目標設定のあり方のほうが大切という話をしました。 目標設定の方法についても触れました。 私がお勧めするのは “トップダウン型” であることをお伝えしま…
今回は目標設定の話の続きです。 「パフォーマンスを向上したいなら計画よりも目標設定のあり方のほうが大切だ」 というのが前回の話でした。 言葉を足しながら、少し振り返ってみましょう。 期待は大きいのに事業成績が上がらず、幹部に見放されかけている…
事業運営やプロジェクト運営に限らず、私たちの身の回りのたいていのことにおいて、計画は大切です。なぜでしょうか。 理由は簡単です。 計画は目標(ゴール)達成の確立を高めるからです。 事業やプロジェクトの目標を達成するには計画が欠かせませんが、い…
以前にも書きましたが、計画に対する様々な誤解が計画軽視を招きます。ところが、計画が定着しない原因は、それだけではありません。 そこには、計画したくてもできないという現実があります。 「忙しすぎて計画どころではない」 この言葉を鵜呑みにするわけ…
私は計画のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現します。 O 俯瞰する(overlook) D 決める(determine) I 想像する(imagine) S 構造化する(structure) Q 問い掛ける(query) 今回は「構造化する(structure)」を深堀します。 「俯瞰する…
私は計画の大切さを説いてきました。そんな私が言うのもなんですが、計画に時間を掛けすぎてはいけません。なぜなら、計画が成果物を生み出すわけではないからです。 私は仕事がら、計画を生業としているベテランたちの集いに参加することがあります。年配の…
今回は、前回の続きです。 計画軽視の背景には、計画に対するさまざまな誤解があります。今回は、代表的な誤解の例を3つ取り上げます。 誤解 その1 計画してもその通りにはいかないから、計画はムダだ 誤解 その2 情報がそろわなければ計画はできない 誤解 …
価値を生み出すのは “実行”、つまり実行段階ですが、きちんと実行して目標を達成するには “計画” が欠かせません。 計画の大切さを声高に唱える人たちは多いですが、それに違和感を抱く人たちがいないわけではありません。その背景には「計画は自分たちにど…
さて、前回は計画の目的について共有しました。 私の考える「計画の目的」はこうでした。 「今のイメージのまま進めていて、私たちは、果たしてゴールを達成できるのか?」という問い掛けに、納得いく答えを導き出すこと 今回はその続きです。 私は自身の経…
私はいま、ある組織の計画力向上に全力で取り組んでいます。そんな日々の中でいつも頭にあるのは「計画の目的って何だ?」という問い掛けです。 計画とはずいぶん長く向き合ってきているので、壁にぶつかるときもありました。そんな時は、原点回帰とでもいう…
私は計画のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現します。 O 俯瞰する(overlook) D 決める(determine) I 想像する(imagine) S 構造化する(structure) Q 問い掛ける(query) 今回は「想像する(imagine)」を深堀します。 計画には先を読…
そのころ私は、ある組織のプロジェクトマネジメント力底上げに向け、プロジェクトマネジメント基本行動の定着を指導していました。収益性悪化の原因がプロジェクト運営の乱れにあると判断したお客様からの依頼でした。 調べてみると、技術者ひとりひとりの技…
2週間前の三連休に、私は韓国映画「パラサイト 半地下の家族」を観てきました。ソン・ガンホ主演の話題作です。韓流ドラマには興味はありませんが、韓国映画は大好きです。これまでにも「コクソン」「スパイダー・フォレスト」「オペレーション・クロマイト…