計画の技術

「小手先ではなく、すべての計画領域に共通する根本的な計画力があるはずだ」

意識改革

「計画の大切さは、教えるのではなく気付かせる」 ひとは他人に意見されると心にバイヤスがかかる

私が計画の大切さを説くと、素直な人は「そうだ、計画は大切だ」と計画の必要性を認め、すぐに行動に移します。ところが、ひねくれ者は「計画なんてやるものか!」と計画を忌み嫌うようになります。 どっちがいいということではありません。私に言わせれば、…

幹部の「計画に割く時間は無いぞ」のひと言がプロジェクト完全崩壊の引き金を引いた

計画で大事なのは効率性です。計画は大切ですが、時間をかけ過ぎてはいけません。 そんな話を以前に書きました。 これは、計画の大切さを理解している人たちに宛てた話です。そうでない人たちにうかつにこの話をしようものなら「なーんだ、計画しなくていい…

考えるために立ち止まるな 上を目指すなら走り続けながら考えよう

歳を重ねるに連れて昔を振り返ることが増えてきました。 大学を卒業して就いた職業は自動車の設計でした。工場地区ゆえに朝が早く、設計ゆえに夜が遅い生活の中で、楽しかった学生時代をよく思い出したものです。 今風に言えば “ブラック” な働き方でしたが…

細かな計画に入る前にまずは方向性を決めよう 私たちは目の前の具体的なことに目を奪われがちだ

世の中には計画が得意な人もいれば、苦手な人もいます。生まれ持った違いがあるのかもしれませんが、ことあるごとにこの違いについて考えてきました。 その都度いろいろな気づきがありましたが、その中には “コレだ!” と思うものもありました。 それがこれ…

計画は “効果” と “効率” の絶妙なバランスの上で成り立っている(2)

前回は「計画は必要か、それとも不要か?」という問いかけから始めました。 この答えは “効果” と “効率” の絶妙なバランスにありました。 計画の効果 = 確実な目標達成 計画の効率 = 計画の手間 今回は、これについて深堀します。 計画肯定派を増やすため…

計画は “効果” と “効率” の絶妙なバランスの上で成り立っている(1)

計画は大切ですが、盲目的に祀り上げればいいわけではありません。 「計画は必要か、それとも不要か?」 この答えは簡単ではありません。 「計画の大切さを疑うのか?」 「迷いは禁物ではないか?」 読者からはそんな声が聞こえてきそうですが、この迷いがあ…

最大のポイントは「計画する時間を確保できない」をどう解決するかにある

「計画する時間を確保できない」という切羽詰まった状況を、私はこれまでに多く見てきました。 今回は、このような状況に追い込まれた組織の事情を振り返り、そうならないための方法について考えます。 私は以前にも、同じようなテーマでブログを書きました…

計画が苦手な人には共通点がある 要は意識の問題だ (2/2)

計画が苦手な人は共通して計画を軽視しています。 そこで私は、計画軽視になる理由を考えてみることにしました。 私は目の前の “計画嫌い(計画軽視の人たちはこう呼ばれることが多い)” たちを観察しました。 そして、彼らの共通点に気付きました。 “計画嫌…

計画が苦手な人には共通点がある 要は意識の問題だ (1/2)

私は日頃から「計画」に思いを巡らせているわけですが、10年くらい前にマイブームだったのは「計画が得意な人と苦手な人は何が違うのか」という問い掛けの答え探しでした。 今回は、そのころ考えていたことを徒然と書くことにします。 計画が苦手な人は共通…

「私が叱られればいいんですよ」 それは計画力ナシ組織の断末魔の叫びに聞こえる

その製品開発プロジェクトが大きな問題を抱えていることは明らかでした。 あてにしていたエンジニアを調達できなかったことでプロジェクトの開始が3ヵ月遅れたにも関わらず、納期は以前のままでした。カギを握る技術に目途が立たないことを理由に、腕っこき…

「計画の技術」を梃子に繰り返すことで計画力は鍛錬できる(1/2)

事業環境やプロジェクトが複雑化、大規模化した今だからこそ、私たちの計画力は実践の場で常に試されています。計画力のある人や、計画力のある人をたくさん抱え込んでいる組織が成功できる、私たちはそんな時代に生きています。 時代の流れを読むことに長け…

計画文化を定着させるには、マネジメントされる側も変わらなければならない

私たちが目指したのは、計画に対する意識改革でした。 改革の成功に向け、私たちは3つの改革方針を打ち出しました。 プロジェクトマネジメントの基本行動(=計画基本行動)を定着させる。 口で諭す代わりに行動で躾ける。 各人の働き方を、プロジェクトマネ…

計画しているとうまくいくから「計画」の有難みがない ~ 計画の大切さとプロジェクトリカバリーの難しさを私は失敗体験から学んだ~

今回は、私が問題プロジェクトのリカバリーに入ったときの実話です。 それは途方もない予算規模の大型プロジェクトでした。 契約が完了した時点で、このプロジェクトに許された開発期間はかなり厳しいものでした。このような状況下では、計画軽視の人々が幅…

グッドイナフ(今のままでいいや)の時代を制するには「外注管理」が大切だ

いまや多くの業界がグッドイナフ(Good Enough)に直面しています。グッドイナフとは、製品の機能や性能が向上して顧客の要求レベルを上回った結果、市場全体が「今のままでいいや」と考えるようになった状況を指した言葉です。私は、20年ほど前、マイクロソ…

問題を抱え込んでいる組織の人たちには周回軌道を外れる勇気と瞬発力が必要だ (2/2)

プロジェクトマネジメント基本行動定着活動については、これまでも何度か取り上げてきました。この活動をスタートした背景には、プロジェクトの問題を早期発見することでプロジェクトに起因する事業問題を未然に防ぎたいという組織の思いがありました。問題…

問題を抱え込んでいる組織の人たちには周回軌道を外れる勇気と瞬発力が必要だ (1/2)

計画力を強化すればするほど、進捗会議を通じて問題を早期に顕在化できるようになります。ところが、問題を抱え込んでいる組織では、せっかく顕在化したこれらの問題をうまく解決できていません。 問題がエスカレーションされず、途中で消えてしまう。 誰も…

ガバナンスの効かない組織に計画を定着させられるのか? 私が出したひとつの答え

私は外資系企業に勤めた経験があります。そこは、ガバナンスが前提の組織でした。戦略やさまざまな変革施策、目的意識や目標設定、働き方に至るまで、組織によって敷かれたレールの上で行動していました。 外資系企業の日本法人で働いていた人たちの大半は日…