計画の技術

「小手先ではなく、すべての計画領域に共通する根本的な計画力があるはずだ」

計画が苦手な人には共通点がある 要は意識の問題だ (2/2)

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計画が苦手な人は共通して計画を軽視しています。

そこで私は、計画軽視になる理由を考えてみることにしました。

 

私は目の前の “計画嫌い(計画軽視の人たちはこう呼ばれることが多い)” たちを観察しました。

そして、彼らの共通点に気付きました。

 

“計画嫌い” たちは頭の中でざっくりと考えただけで、すべてを見通した気になっている

 

 

彼らは決まって同じセリフを口にします。

 

「○○が問題だということは分かっています」

 

「分かっている」これが彼らの決まり文句でした。分かっているから、改めて計画する必要はないというわけです。

 

私はあの手この手で計画嫌いたちを計画へと誘わなくてはなりませんでした。

 

            「少し話に付き合ってください。まずは何から着手しようと考えていますか?」

計画嫌い「うーん、まずは□□をします」

            「それが終わるのはいつごろですか?」

計画嫌い「うーん、今月いっぱいくらいはかかるかな…」

            「それが終わったら、次は何をしますか?」

計画嫌い「うーん、□□をすることになります」

        (中略)

            「話してもらったことをガントチャートにすると○ヵ月、期限に間に合っていません。こっちのタスクとあっちのタスクを同時並行に処理できないのですか?」

計画嫌い「○ヵ月も間に合わないのか… 追加でリソースを確保できればチームを2つに分けて並行作業できます」

        (中略)

            「ところで、前提は□□だけですか?」

計画嫌い「いや、それだけじゃありません。そもそも□□ができない可能性もあります」

            「それは気付きませんでした」

計画嫌い「私も今、気付きましたから」

        (中略)

            「これまでと何が違うのですか?」

計画嫌い「□□が違うだけです」

            「それだけですか?」

計画嫌い「いや、それだけじゃないです」

 

こんな会話の末に “計画嫌い” たちは決まってこう言います。

 

「こうして書き並べてみると、考えていたこととはかなり違いますね」

 

こんなことを繰り返しているうちに彼らは計画の必要性を理解し、数か月後には計画好きとはいかないまでも、計画が習慣化してきます。

 

私は2013年に計画の本(実行に効く「計画の技術」)を著しましたが、このとき私は改めて、この問い掛けの答えを整理してみることにしました。

 

[計画が苦手な人の特徴]

  • 計画対象を頭の中だけでざっくり把握し、分かった気になる。
  • いきなり詳細な検討からスタートし、隅から隅まで一本調子で計画する。
  • 計画にはコツ(≒計画の技術)が必要なことを知らない。

 

[計画が得意な人の特徴]

  • 頭の中にあることを書き出した上で、それらを構造的に捉えることができる。
  • まずは全体観をつかんだ上で方針を明らかにし、バランスよく詳細化する。
  • 自分なりの流儀があり、メリハリをつけることで効率的に計画を立てる。

 

これを見ていただくとわかるように、計画が苦手なのには大きな理由はありません。ひと言でいえば “意識の問題” です。

 

これを機会に意識を変えて、計画上手への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

 

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