計画の技術

「小手先ではなく、すべての計画領域に共通する根本的な計画力があるはずだ」

計画のマジックワード「ODISQ(オーディスク)」を意識しよう

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多くの人たちに計画力を身に付けていただくためには、シンプルさを心掛けなければなりません。私は計画のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現することにしました。

 

O         俯瞰する(overlook)

D         決める(determine)

I         想像する(imagine)

S         構造化する(structure)

Q             問い掛ける(query)

 

これらは、私が長年の経験の中で抽出した計画のキーワードであり、実行に効く計画を作成する上での重要成功要因(CSF)です。すべてが、実践を通じて辿り着いた「計画の本質」に根差しています。

今後、詳しく触れていく予定ですので、ここでは大雑把に説明しておきます。

 

O 俯瞰する         : 最初に全体を俯瞰する

計画では俯瞰する姿勢が大切です。計画することに慣れていない人は目の前の具体的な事象に目がいきがちで、全体を俯瞰することが苦手です。そんな人たちが立てた計画は部分最適で、実行フェーズにさまざまな歪を生みます。あちこちで「もぐら叩き」が始まるのはそのためです。

 

D 決める             :選択肢を明らかにして決める

思い浮かんだすべてのケース(選択肢)を相手にしていたのでは複雑すぎて計画になりません。優れた計画者は、この時点で意思を決め、対象を絞り込みます。たとえ、その決定が結果的に間違いであったとしても、その間違いは次の成功につながります。「仮説」は決めた結果です。

 

I 想像する        : 情報の乏しさを想像で補う

確実なことを書き並べるのが計画だと思い込んでいる人がいますが、それは間違いです。対象物に対して想像を巡らせたことでもたらされる事前の気付きこそが、計画によってもたらされる最大の恩恵だからです。効果的に計画するためには、情報の不足を想像で補わなければなりません。

 

S 構造化する      : 情報や考えを構造化する

計画は誰にとってもわかり易くあるべきです。なかでも計画者の意図が自ずと浮かび上がってくることは大切で、さもなければ計画はクライマックスのないドラマのように味気なくなってしまいます。そうならないためには、計画者は情報を論理的に整理し、考え、構造的に計画を組み上げなければなりません。

 

Q 問い掛ける     : 探究のために問い掛ける

優れた計画者はたくさんの「問い掛け」によって支えられています。複雑に絡み合った事態を紐解くには頭の整理が必要ですが、漠然と考えているだけではうまくいきません。問い掛けは考える起点を提供し、整理のきっかけを与えます。

 

計画を立てるとき、皆さんは常に「ODISQ」を意識しなければなりません。さもなければ計画は偏見に満ちたものとなり、冗長で曖昧な計画は周囲の人々を困惑させるでしょう。想像力に欠けた計画は「走りながら考える」という最悪の状況を招くに違いありません。

 

これからも、計画の大切さや勘所をお伝えしていくことになるわけですが、概念的な話だけではきっと皆さんを退屈させてしまうことになるでしょう。そこで、たまには手法的な話を織り交ぜながらブログを構成していこうと考えています。

ODISQの各構成要素「O」「D」「I」「S」「Q」については、手法的な話のひとつとして、さらに詳しく説明する機会をつくるつもりです。

ぜひ、楽しみにしてください。

 

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