計画の技術

「小手先ではなく、すべての計画領域に共通する根本的な計画力があるはずだ」

計画には正解が “ない” だから厄介だ (1/2)

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計画には「正解」がありません。

 

計画の難しさはこれに尽きます。

計画に骨が折れたり、計画を実行に移すための段取りで手間取ったりするのは皆、計画に正解がないことが原因しています。

 

[計画に正解がないがために引き起こされる問題]

 

 ① どこまでやればいいのかわからない。

 ② 信念が揺らぐ。モチベーションを維持できない。

 ③ 合意形成が大変。周囲の共感を得られない。

 

順番に見て行きましょう。

 

 

① どこまでやればいいのかわからない。

 

計画には正解がないので、計画者は自分が納得いくか、時間切れで投げ出すまで悩み続けることになります。

これは計画立案のタイミングだけではありません。状況が複雑に絡み合う実行段階の計画変更ならなおさらです。待ったナシの状況下では、計画をどこまで詳細化すればいいのか、何まで考慮すればいいのかなど、悶え苦しむことも多いはずです。

 

 

② 信念が揺らぐ。モチベーションを維持できない。

 

計画の途中、私たちはたくさんの選択肢に囲まれます。しかし、実行に移せるのは、その中のたったひとつです。どれを選ぶべきか、途方に暮れるに違いありません。

信じられるのは自分だけ、そんな状況は日常茶飯事です。周囲にアドバイスを求めたところで、彼らにとっては所詮他人事、責任を取ってくれなどしません。

 

そんなとき、皆さんは自分を信じるしかないわけですが、果たして信じ切れるでしょうか。

自分を納得させるのに十分な材料があればいいのですが、競争の激しいビジネスシーンでは、納得できるほど確実性の高い判断材料が見つかるとも思えません。選択を誤ったときの悲惨な顛末を想像し、不安にさいなまれるはずです。信念は揺らぎ、モチベーションは低下していくでしょう。

そして、他人を逆恨みすることになるかもしれません。

 

「なぜ私は、こんなに厄介な判断を迫られなければならないのか」

 

しかも、たとえ結果が出た後であっても、私たちは、自分の選択が正しかったのか否かを判定することができません。なぜなら、実行に移せる選択肢はたったひとつだからです。実行していない選択肢の結果はわかりません。結果がわからない選択肢と比較して選択の良し悪しを判定することは不可能なのです。

 

「他の選択肢を選んでいたら、もっといい結果がでたのではないか」

 

この答えが皆さんに示されることはありません。

よい結果が出たならまだしも、中途半端な結果が出ようものなら、この悶々とした気持ちを皆さんはいつまでも、場合によっては何年も何十年も、引きずることになってしまいます。

 

 

 ③ 合意形成が大変。周囲の共感を得られない。

 

ビジネスは自分一人では成立しません。仲間を集め、上司を説得し、ビジネスパートナーの意欲を引き出さなければなりません。そのためには、計画の正しさを示す必要があります。

ところが、計画に正解がない以上、計画の正しさを主張しすぎると嫌われ、逆に信用を失ってしまいます。

 

皆さんにできるのは「共感」を得ることくらいですが、これが簡単ではありません。

利害関係者をその気にさせることができるのは概念化の達人だけです。

利害関係者に当事者意識をもたらすことができるのは、もう一段上のスキルと運が必要になります。

 

私は共感について理論を持っています。

 

共感とは「概念の共有」とそれに続く「概念の移植」です。細かな計画をひとつひとつ丁寧に説明したところで共感には至りません。

 

つまり、計画者には概念化のスキルが必要なわけです。

この続きはブログでご確認ください。

 

ブログ「正解のない問題を解く力」 

gainenka.hatenablog.com

 

 

 

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