計画の技術

「小手先ではなく、すべての計画領域に共通する根本的な計画力があるはずだ」

[自己啓発しよう]私たちは、ついつい計画の手抜きをしてしまう ~ ビジネスの現場では計画の手抜きが取り返しのつかない事態を引き起こしているのに ~

 

f:id:gainenka:20200112123246j:plain

計画しておけば、計画せずに実行した場合よりも時間を節約できます。その理由について考えてみましょう。

 

プライベートならいざ知らず、ビジネスシーンでは、私たちは自分ひとりでものごとを成し遂げられるわけではありません。皆さんが作成した計画は、多くの人たちからなる実行チームの手に委ねられることでしょう。そうなると、計画は自分が見て理解できるというだけではダメで、不特定多数とは言わないまでも、実行チームのメンバーが理解できなければその真価を発揮することができません。

 

実行チームは皆さんが作成した計画を拠り所に心づもりをするものです。計画段階の手抜きや想定の甘さが原因で、実行途中に見落としをリカバリーしたり、直前になってバタバタと段取りしたり、検討に手子摺ったり、情報の行き違いで手戻りが発生したりしていたのでは話になりません。もし、そんなことになってしまえば、実行チームのやる気は水を差され、関わる人たちがそれまでに費やした大切な時間は無駄になります。

数字的な背景はありませんが、その悪影響の大きさは、皆さんには容易に想像できるはずです。

 

計画段階の手抜きにはこういったものがあります。

ざっと例を挙げてみましょう。

 

  • 前提を十分に確認していなかった。
  • 過去の同様な取り組みについての調査を怠った。失敗体験からの学びに欠けた。
  • 自分の経験や知識ではカバーできない箇所や新規の箇所をそのまま放置した。
  • チェクリスト的にやることを洗い出しただけで作業イメージに落とし込まなかった。
  • 関係者との調整を先延ばしした。

 

手抜きの代償は実行段階に表面化します。

たとえば、私の周りではこんなやりとりをよく耳にします。

 

前提の崩壊

A:「なぜリソース不足なのに受注したのですか?」

B:「幹部が、受注後のことは受注してから考えればいいと言ったのです」

 

同じような失敗の繰り返し(責任意識の欠如)

A:「なぜ、このような大問題をそのままにしてプロジェクトを続けたのですか?」

B:「私はこの領域のプロではないので、問題の重大さを認識できませんでした」

A:「予感もなかったのですか?」

B:「予感はありましたが、私にはどうしようもなかったのです。権限も人脈もありませんから」

 

同じような失敗の繰り返し(曖昧な優先順位、認識の違い)

A:「なぜ、できていないのですか?」

B:「別のことをやっていて、できませんでした」

A:「私がお願いした作業は最優先だったはずです」

B:「あれもこれも『最優先でやれ』」と言われているのです」

 

はじめてのことの先延ばし、無計画

A:「どう処理するつもりだったのですか?」

B:「はじめてでよく分からなかったので、まずは取り掛かってみて、その場で考えようと思っていました」

 

作業イメージの欠落

A:「なぜ、遅れているのですか?」

B:「作業を始めてみたら、思っていたよりも作業が多かったのです」

A:「事前に予測できなかったのですか?」

B:「成果物のイメージはあったので、それで分かった気になっていました」

 

調整の後回し

A:「他部門はどういうつもりなのですか?」

B:「まだ調整できていません。調整しだすと時間がかかるので後回しにしていました」

A:「では、すぐにでも調整してください」

B:「今ですか? そんな余裕はないので時間ができたらやります」

 

ひとつでも心当たりのある方は、ぜひ心を入れ替えて計画と向き合ってください。大問題が起こってからではダメなのです。

 

★★★ 概念化.com を立ち上げました ★★★

www.gainenka.com

★★★  ぜひ、お立ち寄りください  ★★★